キッズドア東北では東日本大震災後、南三陸町への学習支援活動を続けています。
南三陸町在住の中学生を対象に無料学習会(タダゼミ南三陸)が9月より始まりました。
南三陸町から学習塾に通うとなると、石巻市や登米市といった近隣の都市まで保護者の送迎がないと通えない距離になります。
今年度は例年よりも多くのお問合せを頂き、中学1~3年生を合わせて26名の生徒がキッズドア学習会に登録してくれました。
以前、お兄さんやお姉さんがキッズドアの学習会に参加していたという家庭もあり、継続して学習支援活動を続けている意義を見出せる機会になりました。
これから2023年3月まで約半年間、南三陸町内の公共施設をお借りし全20回学習会を開催していきます。
東日本大震災から10年以上の月日が経ち、南三陸町のハード面での復興はかなり進みました。
ですが、南三陸町内の子どもの人口は減少の一途をたどっており全人口に対する15歳未満の人口は10%程度になっています。
震災後の11年で、閉校や統合を余儀なくされる学校もありました。
現在も家から徒歩で通学できない生徒が多くスクールバスで登校している生徒が多くいます。
キッズドア東北では2022年8月に志津川高校と志津川中学校でワークショップを実施しました。
その際に志津川中学校の校長先生から、町内には学校以外に塾などの教育サービスを受けられる場所が少ないため、
「歳の近い大学生の皆さんから教えてもらえる機会があることはとても貴重なこと」
「コロナ禍で専門学校への訪問などができていない中、皆さんと話ができる環境があることは良い刺激になっているのでは」
というお話がありました。
大学生スタッフが町の方達から学習会の存在の大きさや期待感について話を聞くのは初めての経験だったと思います。
後日、参加した大学生スタッフからは「学習会が果たしてきた役割は大きかったんだなと思いました」
という言葉を聞くことができました。
この時に参加したスタッフは、学習支援ボランティアとして、日々の活動がどのように受け止められているのかを知ることができ、今後の活動のモチベーションが高まった様子でした!
今後もこのような機会を設けつつ、子ども達だけでなく南三陸町の方達とのご縁も大切にしていきたいと感じています。