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私たちについて

なぜ私たちが
東北で活動を続けるのか

東日本大震災発災の翌月、キッズドアスタッフは東北を訪れました。
そこで出会った子どもたちは、たくましく立っているように見えましたが、
未曾有の災害による混沌とした状況のなか、大きな負荷がかかっていることは明らかでした。

震災直後2ヶ月近く学校に通えなかったことによる学習の遅れに加え、
避難により転校を余儀なくされ、新しい環境になじめず孤立してしまったり、仕事を無くした親の姿を見て、進学をあきらめてしまったり・・・。
子どもたちには、安心して学習でき、誰かに話を聞いてもらえる居場所が必要でした。

震災から10年以上が経ち、町はすっかり復興したかのように見えますが、
学習会に通ってくる子どもたちの状況は相変わらずハードです。
震災直後にはある意味アクセスしやすかった様々な支援も、月日が経つにつれ数も条件も絞られてきます。
私たちが話を聞いてきた親子には、そういった支援の網の目からこぼれ落ちてしまい、キッズドアにたどり着いたという人も少なくありません。

それが震災の影響か否かは関係なく、
この地に困っている子どもたちがいて、
わたしたちを頼ってくれている。

それが、わたしたちが東北で活動を続ける理由です。

Greeting

代表挨拶

子どもから、未来をひらこう

 

いつもキッズドアをご支援いただき、ありがとうございます。

東日本大震災をきっかけに、東北の子どもたちの支援を始めて、すでに10年以上が過ぎました。震災直後に、仙台の教室で受験勉強をしていた中学生や高校生はすでに社会人です。結婚してお子さんが産まれた元生徒もいます。
長い人生の一時期、キッズドアに通った子どもたちが、社会に旅立つことは何よりの喜びです。それと同時に、何か困ったことがあれば、いつでも顔を出してほしい。気軽に相談に来てほしい。そのために私たちは東北に拠点を持ち続けています。

震災当時のことが記憶にない子どもたちも増えました。被災地の復興も進みました。一見日常を取り戻したかに見えますが、本当にそうでしょうか?
私たちは、3年前から福島へのスタディツアーを始めました。

震災の教訓を確実に伝え、次に備える。

震災や復興の経験を子どもたちの力にする。

この難しい問いに向き合い続けることもまた、私たちが東北に拠点を持つ大きな意味だと考えています。

仙台の教室や、南三陸町の高校内公営塾、学習会の会場には、元気な子どもたちの笑顔が溢れています。

勉強する意欲にあふれている子、まだまだエンジンがかかっていない子、長く通ってすっかり馴染んでいる子、緊張している子、色々な子がいます。大学生や社会人のボランティアに熱心に勉強を教えてもらっている子、進路の相談をしている子、友達関係や学校の悩みを話している子、色々な子どもたちがいて、それぞれに輝いています。
本当に、子どもは可愛い存在です。社会の宝です。
子どもだけではありません。保護者からの子どもの相談も少なくありません。孤立する子育てを、東北のスタッフが支えています。少しでもお役に立っているのなら、これほど嬉しいことはありません。

キッズドア東北の活動は、公益社団法人ハタチ基金や多くの企業様、たくさんの方々のご寄付で継続しています。皆様のご期待に添えるよう、スタッフ一同これからも力を合わせて頑張ります。ますますのご支援をいただけますと幸いです。

何か子どものためにやりたいという方がいらっしゃれば、ボランティア、協働事業、イベント、食事提供など色々な方法がございます。ぜひ、お気軽にお声をおかけください。

皆様と一緒に、東北での活動を末長く、そしてますます活発に。
一緒に、子どもたちの未来を開いていただければと願っております。

認定特定非営利活動法人キッズドア 理事長
渡辺 由美子

Issue

わたしたちが取り組む課題

子どもの貧困は
社会全体の危機

子どもの貧困は
社会全体の危機

日本の子どもは7人に1人が相対的貧困と言われています。

「家にお金がない」ということは、学習環境が十分でなかったり、他の子には当たり前にできるような体験が得られなかったりと、さまざまな面で子どもの可能性を阻害します。特に学習・教育の機会が奪われてしまうと、その後就職できなかったり、職を得られたとしても低賃金・不安定な仕事であったりするケースが多く、その子どもたちも困難な生活を余儀なくされるという「貧困の連鎖」が発生します。

東北の子どもたちが
直面している危機

東北では、地方特有の課題に加え東日本大震災の影響も重なり、
子どもたちは様々な危機に直面しています。

長引く震災の影響

東日本大震災直後の子どもたちの多くは、勉強が遅れ、環境の変化に馴染めず苦労するなど、様々な困難を抱えていました。震災から10年以上が経過し、ハード面での復興は進んだ一方、子どもたちを取り巻く環境は十分とは言えません。

地方格差

地方格差は「機会の格差」だと考えます。子どもの数が少ない地方では、子どもたちの学びの場や進学先の選択肢も少なくなってしまいます。また、身近に大学生がいないため、高校卒業後のロールモデルと出会う機会も限られてしまいます。

不登校

東日本大震災直後の子どもたちの多くは、勉強が遅れ、環境の変化に馴染めず苦労するなど、様々な困難を抱えていました。震災から10年以上が経過し、ハード面での復興は進んだ一方、子どもたちを取り巻く環境は十分とは言えません。

Communication Message

メッセージ

子どもから、未来をひらこう。

子どもから、
未来をひらこう。

子どもは希望。社会の宝。
たとえどんな状況であっても大切にされる存在。
そんな当たり前を、未来も当たり前に守っていくのは、
わたしたち大人の役割です。

子どもが本来あるべき姿で、生き生きと育つ日常が今、失われています。
格差や差別、社会システムそのものが、子どもたちにあってはならないほど、ゆがんだ環境を生んでいます。
日本に生きる子どもたちは、大人も知らない生きづらさに悩んでいるのです。

子どもたちに起きている待ったなしの問題に、真正面から向き合い、
「学び」という力をとおして、目の前のその子の未来を一緒に一歩ずつ、つくっていく。
同時に、わたしたちは、社会の新しい仕組みづくりを目指し、
関わるすべての人とともに、一刻も早い変革を進めます。

「すべての子どもが夢や希望を持てる社会へ」
それが真の意味で実現する日まで。
現場や地域への密着と、法・制度・人々の気持ちを動かす活動の両輪で、
子どもを誰一人置いていかない“子どもが中心の社会”を、日本の当たり前にしていきます。

子どもは希望。社会の宝。
たとえどんな状況であっても大切にされる存在。
そんな当たり前を、未来も当たり前に守っていくのは、わたしたち大人の役割です。

子どもが本来あるべき姿で、生き生きと育つ日常が今、失われています。
格差や差別、社会システムそのものが、子どもたちにあってはならないほど、ゆがんだ環境を生んでいます。
日本に生きる子どもたちは、大人も知らない生きづらさに悩んでいるのです。

子どもたちに起きている待ったなしの問題に、真正面から向き合い、「学び」という力をとおして、目の前のその子の未来を一緒に一歩ずつ、つくっていく。
同時に、わたしたちは、社会の新しい仕組みづくりを目指し、関わるすべての人とともに、

一刻も早い変革を進めます。

「すべての子どもが夢や希望を持てる社会へ」
それが真の意味で実現する日まで。
現場や地域への密着と、法・制度・人々の気持ちを動かす活動の両輪で、

子どもを誰一人置いていかない“子どもが中心の社会”を、日本の当たり前にしていきます


Vsion

ビジョン

すべての子どもが夢や希望を持てる社会へ

すべての子どもが 夢や希望を持てる社会へ

キッズドアの学習会に通いはじめる子どもたちに、「将来の夢は何?」「どんな仕事をしたいの?」と聞くと、「夢なんかない」「仕事なんかしたくない。大変そうだし。大人になりたくない」と答える子がいます。そのような子どもたちは、勉強をするモチベーションも乏しく、頑張ることができません。

貧困な子どもたちに、「本人や親がもっと頑張ればいい」と安易に考えてしまいがちです。「頑張る」というのは、「頑張って!」と応援してくれる人がいて、つまずいたら手を差し伸べてくれる人がいて、上手くいった時に「すごいね、できたね」と褒めてくれる。その繰り返しから、「嫌なこと、苦手なことでも努力すれば成果が出る」と実感して初めて、頑張れるのです。親も子も、毎日をぎりぎりで生きる中で、頑張るトレーニングができないのなら、私たちがそこを補います。

私たちが日々向き合う子どもたちは、本当は、大学に行きたい、留学したいけれど、毎日身を粉にして働いて、それでもお金の苦労をしている親御さんをみて、そんな「夢」や「希望」を言い出せない、優しい子どもたちです。

不登校、いじめ、障がい、外国にルーツがある、そんな差別に苦しんで、将来に夢や希望を持つことがとてもできない子どもたちもいます。

今、日本中でたくさんの子どもたちが困っています。子どもを助けられるのは私たち、大人しかいません。困っている子どもを助けるのに、特別な理由などいりません。

どんな境遇に生まれても、夢や希望を持って、生き生きと成長できる、子どもの笑顔があふれている、私たちはそんな社会の実現を目指しています。

Mission

ミッション

キッズドアは、子どもと社会をつなぐドア
子どもが幸せに成長できる社会を作ります

キッズドアは、
子どもと社会をつなぐドア
子どもが幸せに
成長できる社会を作ります

About

団体概要

キッズドア東北は、認定特定非営利活動法人キッズドアの教育事業部東北エリアの通称です。

名称

認定特定非営利活動法人キッズドア(NPO Kids’ Door)

設立

2007年1月

理事長

渡辺 由美子

理事(50音順)

伊藤 櫻エリーサ
有限会社スタジオエイジア 代表取締役

肘井 哲也
株式会社ビサイド 代表取締役
トーコーグループ代表

正直 ゆり
認定NPO法人ルームトゥリード アドバイザリーボードメンバー

松島 訓弘
グリー株式会社 社外取締役 常勤監査等委員
トーコーグループ代表

福田 雄彦
元プルデンシャル・ホールディング・オブ・ジャパン取締役

所在地

本部

住所

〒104-0033
東京都中央区新川2丁目16-10​
プライムアーバン新川2階​

TEL

03-5244-9990

FAX

03-5244-9991

MAIL

info@kidsdoor.net

キッズドア東北(事業推進部門 東北事業部)

住所

〒983-0852
宮城県仙台市宮城野区榴岡3-2-5
サンライズ仙台2階​

TEL

022-354-1157

MAIL

tohoku@kidsdoor.net

沿革

2007年1月

任意団体 キッズドアプロジェクト設立

2009年10月

NPO法人キッズドアとして法人格を取得

2011年4月

東日本大震災の発災に伴い、東北での子ども支援活動を開始

2011年6月

宮城県仙台市に東北事務所設立

2011年8月

宮城県仙台市・福島県会津若松市にて中高生向け夏休み無料勉強会開催

2011年9月

宮城県南三陸町立戸倉小学校にて「放課後クラブ」月2回運営スタート

2012年1月

岩手県釜石市・宮城県気仙沼市、南三陸町、仙台市、福島県会津若松市にて、
中学3年 対象の無料高校受験対策講座(直前対策)を開催

2012年7月

仙台市(2拠点)、南三陸町、福島県いわき市(楢葉町)にて夏期講座開催

2013年10月

仙台市にて高校・大学進学のための教育資金準備セミナー開催

2013年-2014年

教育復興プロジェクトOECD東北スクール運営サポート

2014年4月

平成25年度仙台市市民協議提案制度「子どもを中心とした困窮家庭への生活支援ネット ワーク化事業」を活用した
『仙台市学習支援情報サイト』を制作

2014年8月

仙台市と南三陸町の中高校生を対象とした“南三陸”スタディツアー開催

2015年7月

南三陸町志津川中学校で放課後学習支援スタート

2017年6月

南三陸町志津川高校に宮城県唯一の公営塾志翔学舎が開所、運営を受託

2017年8月

東北次世代リーダーカンファレンス開催

2018年11月

GLBC(グローバル・リーダーシップ・ブートキャンプ)in南三陸開催

2019年10月

福島県浪江町を訪問する福島スタディーツアーを実施

2019年10月

仙台市にてキッズドア東北活動報告・交流会を開催

2020年4月

コロナ禍におけるオンライン学習支援を開始

2020年11月

仙台市にて不登校支援の学習会を開始

2021年-2021年

全国の不登校支援関係者向けにオンライン研修会を実施(5回)

2021年3月

南三陸町にてキッズドア東北活動報告会を開催

2021年10月

東京都より「認定特定非営利活動法人」(認定NPO法人)を取得