私どもがサポートしている、東京に避難していきている子どもたちの中に、震災PTSDの症状が出て来ているお子さんがいらっしゃいます。
食欲がなくなって、学校に行けたり、行けなかったり、ということです。
お子様やお母様へのケアは、私でもでも手をつくりておりますが、
お母様が困っていらっしゃるのが、
「このような状況に関して、学校側の理解が芳しくない」
ということです。
直接聞いたわけではないのですが、おそらく、学校を休みがちである事等で学校側と子どもの間でお母様が板挟みになっているのではと思います。
被災3県では、学校関係者等々への子どもの心のケアに関する研修会等が行政主導で行われているようですが、今回の震災では、県外避難をされているお子さんが多数おり、県外の学校では、震災PTSDや心のケアに関して、ほとんど知識がない状況が想像されます。
阪神淡路のときも、子どもの震災PTSDの発症は2〜3年目がピークだったということからも、今後県外避難をしているお子さんに震災PTSDの諸症状が見られる可能性は大きいと思います。
県外避難では母子避難の方も大変多く、お母様も疲れ切っておりますので、周囲の無理解は、お母様の孤立や、虐待、バーンアウトしての不登校等へつながる可能性が大きいと思います。
県外避難を受けれいている学校関係者や支援団体様は、子どもの震災PTSDへの理解と配慮を何とぞよろしくお願いいたします。
以下のサイトでは震災に子どもの心のケアに関する対処法などが載っています。
ご参考まで
■JSPP災害用共有ファイル
http://homepage2.nifty.com/jspp/jspp_website/JSPP_zai_hai_yong_gong_youfairu.html
日本小児精神医学会研究会が作成した災害時のメンタルヘルスケアに関する配布用資料がダウンロードできます。
災害時の子どものメンタルヘルス、被災した子どもの保護者の方へ、赤ちゃんがいらっしゃる方・赤ちゃんを預かる保育士の方へ、学校の先生方へ、被災した子どもさんのご近所の方へ、という注意事項が非常に読みやすく資料として揃えられています。
■株式会社ピースマインド提供 震災後のケアに役立つ情報のご案内
http://www.peacemind.co.jp/etc/201103.html
メンタルヘルスの専門企業ピースマインド作成した、震災後のケアに役立つ情報(子ども向け)(一般向け)(管理職向け)のPDFをダウンロード可能です。
その他震災に役立つ情報もまとまっています。
■兵庫県こころのケアセンター
http://www.j-hits.org/psychological/index.html
サイコロジカル・ファーストエイド実施の手引き 第2版」
災害精神保健に関する、さまざまな領域の専門家の知識と経験、および、たくさんの被災者・被害者の声を集めて、アメリカ国立PTSDセンターと、アメリカ 国立子どもトラウマティックストレス・ネットワークが開発した災害、大事故などの直後に提供できる、心理的支援のマニュアルがダウンロードできます。
■大阪府こころのケアセンター
http://kokoro-osaka.jp/dl/download.html
「子どものトラウマとこころのケア」という三つ折りのリーフレットをダウンロードできます。
災害などによってトラウマとその対処法についてとてもわかりやすく書いてあります。
■日本小児科医会
http://jpa.umin.jp/kokoro.html
「もしものときに・・・子どもの心のケアのために」リーフレットのPDFがダウンロードできます。
事務局に連絡すると、中国語訳も入手可能です。
自然災害や人的災害に巻きこまれたときにいち早く『発達途上にある子ども』という視点で、周囲の大人が対応することが子どもたちの心のケアに必要です。子 どもの年齢を幼児期、小学生、中・高校生と分けて子どものサインのチェックシート、大人にできる支援を見開きにしてあります。
とても読みやすくまとまっています。
■クライシスレスポンスチーム
http://www.h7.dion.ne.jp/~crt/index.html
CRTとは児童・生徒の多くにトラウマ(心的外傷)を生じかねないような事故・事件
等が発生した場合に学校に駆けつける「こころのレスキュー隊」です。
「災害 支援者ガイド」がダウンロードできます。
■社団法人 日本自閉症協会 防災ハンドブック
http://www.autism.or.jp/bousai/index.htm
また災害でパニックを起こしやすい、
自閉症の子どもたちのことを知ってもらうためのハンドブックです。
■東日本大震災、子どもに災害をどう伝えるか
http://www.fukuishimbun.co.jp/modules/teach/index.php?page=article&storyid=415
アメリカのシュタイナー幼稚園で働く丹羽博美さんが、米国精神医学会協会のウェブサイトなどを参考にまとめたものです。