【実施報告】宮城県南三陸町の子どもたち応援プロジェクト 第二弾  5/15夜~5/18

前回の活動に引き続き、「日本財団ROADプロジェクト」の資金助成を頂き、被災地の子どもの遊び&学習支援プロジェクトの第二弾(5/15夜~5/18)として、戸倉小学校で放課後クラブ(心のケアと学習支援)を実施してまいりました。

下記の通り、ご報告いたします。

■背景
東日本大震災で東北地方の太平洋沿岸は大きな被害を受けました。そのなかでも、宮城県南三陸町戸倉地区は、街全体が壊滅状態。3階建ての戸倉小学校は屋上まで津波にかぶり骨組みしか残らず、高台にあった戸倉中学校も1階部分が浸水しました。
(※南三陸町立戸倉小学校のホームページ「津波のつめあと」をご参照ください)

戸倉地区の子どもたちは、隣町の登米市立旧善王寺小学校の校舎を「南三陸町立戸倉小学校・中学校」として、 5月10日から新学期をスタートさせました。4月から始業した他の学校から遅れること約1カ月、 校長先生および保護者の方々は、生徒の学習遅れをとても心配しています。
なお、戸倉小学校・中学校に通う子どもは、大きく2種類に分かれます。家族ごと登米市に移住している子と、戸倉地区に住み続けている子です。戸倉地区の子どもたちは、送迎バスで約1時間かけて通っています。

一方、保護者や地元の大人は、経済的な復興に向け強く歩み始めています。仮設住宅への移住も始まり、南三陸町には乗り合いバスも(1日に2~3便だが)走り始め、生活の立て直し・再出発の準備を進めています。
しかし、まだ支援物資に頼らざるを得ないところもあります。戸倉地区の公設避難所「志津川自然の家」は、住民の避難所であり、かつ、物流拠点になっています。この自然の家では、全国から送られてくる物資を仕分けて、戸倉地区の6部落に毎日物資を配給しています。 ※4月末~5月の連休後は、ボランティアの数が減り、人手不足の状態とのこと。また、この自然の家のグラウンドには、仮設住宅があります。仮設住宅への引越し作業も随時進んでいました。

今回、 4月16~17日に戸倉地区の避難所で「あおぞら教室」を行った縁から、戸倉小学校・中学校で、子どもの心のケアを含む遊びと学びの支援、そして、避難所・物流拠点での物資の仕分け等の支援*を通じて、南三陸町の子どもたちを応援してきました。
*:保護者(および地元の方の)の生活の安定とストレス削減は間接的に子どもの応援になります

■実施概要
・宮城県南三陸町戸倉地区の子どもたち(戸倉小学校)向けに、放課後クラブでの学び(自習学習・苦手分野克服)支援、児童の心のケアのための早期発見

・宮城県南三陸町戸倉地区の避難所・物流拠点での清掃、物資仕分け・搬入出、青空市の準備等

・ボランティア数 14名 ※全員「ボランティア保険」加入済み
-5/16(遊び&物資仕分け 1日目)  14名
-5/17(遊び&物資仕分け 2日目)  14名

・生徒数 のべ約50名
-5/16(遊び 1日目) 約20名
-5/17(学習&遊び 2日目) 約30名

■遊び&学習支援 枠組み
南三陸町立戸倉小学校の校長先生は、大きな被害を目の当たりにした「子どもたちの心のケアを学校運営の中心」(校長室通信「戸倉の風 善王寺編」2011.5.13より )におくという方針をたてて取り組んでおられます。キッズドアでは、校長先生始め、先生方、保護者の皆様、医療・看護を届けるNGOジャパン・ハートさんと、子どもの権利保護のNGOワールド・ビジョン・ジャパンさんと共に取り組みます。
※児童の心のケアに「学習指導」面から支援(http://academic4.plala.or.jp/tokura_e/saigai/kokoro.htm

●5/16 遊び&学習支援 1日目
ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)さんが行う「チャイルド・フレンドリー・スペース(CFS)」に参加させて頂きました (宿題、スポーツ、工作 他)

●5/17 遊び&学習支援 2日目
キッズドアの放課後クラブ(学習指導)を実施しました(宿題、教科学習、スポーツ、工作、ブランコ相談室 等)
※学習ボランティアメンバーが、遊びや学習の支援を通じて、ナナメの関係性の中で子ども達の心と接します

■「被災した子どもの心の理解」を通じて、より良い取り組みに
子ども達は、これから生活が安定してくると心身に様々な反応がでてくるといわれています。当講座では、被災地で活躍している小児科医 吉岡春菜先生に、①ストレスを受けた子どものこころ、②子どもと遊び(遊びの重要性)、③アセスメント方法等を教えて頂きました。
当講座で得た知見を、被災地での遊びおよび学習支援等で活用していきます。

※吉岡春菜先生他ジャパンハートの皆様は、5/16(月)に、戸倉小学校・中学校で健康診断を行っておられました(参考URL:http://jhsinsai.blog39.fc2.com/blog-entry-61.html

■今後の予定
キッズドアでは、今後も、中長期に渡り、継続的に、被災地の幼児~高校生向けに、現地ニーズに合った学習支援プログラムを企画・実施していきたいと考えております。
キッズドアでは、関東圏に避難している被災した子どもの学習支援も行っております。
被災地にいる子どもも各地に避難している子どもも、すべての子どもが夢や希望を持てるように。

-2週間に1度 南三陸町立戸倉小学校・中学校へ学習支援ボランティアの派遣
医療・看護の専門家集団 ジャパンハートさんとともに、子どもの心のケアの補助

-6月5日(日)13~16時 子どもの心のケアに関するシンポジウム(東京・虎ノ門)
詳細は、コチラ→ http://blog.canpan.info/kidsdoor/archive/317

-南三陸町の小学校の学童や中学校の図書館などで、通信教育教材等を使って学習会を実施東京などの学生ボランティアとも連携して添削・解説を行い、遠隔でも学習支援を行う

-7~8月等の長期休暇
各地避難している子ども達と、被災地の子ども達が一緒に遊び&学べる「サマースクール」(大規模キャラバン)を企画・実施

[主催]
NPO法人 キッズドア (http://www.kidsdoor.net/
「日本財団ROADプロジェクト」助成事業 (http://www.nippon-foundation.or.jp/

[協力]
NPO法人 ジャパンハート (http://www.japanheart.org/
NPO法人 ワールド・ビジョン・ジャパン (http://www.worldvision.jp/

【問合せ先】
特定非営利活動法人キッズドア 担当:片貝、渡辺、岡本、西山
〒103−0027 東京都中央区日本橋3−2−14 日本橋KNビル4階
Tel: 03-5201-3899   Fax: 03-5201-3712 Mail: info@kidsdoor.net
http://www.kidsdoor.net/ [ガクボラ]http://www.kidsdoor.net/gakubora/

※ご寄付のお願い
キッズドアの事業は、学生ボランティアとみなさまの寄付により行っています。
少しでも多くの子どもたちの笑顔のために、ご支援をお願いいたします。
http://www.kidsdoor.net/kids/otona/kif.html

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