「宮城県NPO等の絆力を活かした震災復興支援事業」の補助金を活用し、8/30(火)~9/1(木)の3日間、南三陸町の中高生を対象としたワークショップを開催しました。
南三陸町の中学生支援を担当してきた大学生、キッズドアの学習会の卒業生、地元の中学校・高校の卒業生など背景や通う大学が異なるメンバーに声をかけ、今回は6名の大学生と共に南三陸町の歴史や文化に学びながら、町内の中高生の価値観や進路の選択肢を広げる機会を設けました。
今回は、その3日間の内容をダイジェストとしてブログで紹介していきます。
1日目はさんさん商店街、上山八幡宮、南三陸ワイナリーの3つの場所を巡りました。
上山八幡宮では、南三陸町の歴史として度々津波や塩害の被害を受けてきたこと、東北の沿岸部には「きりこ文化」が多く残っているといったお話をお聞きすることできました。
当日は実際にきりこ体験もさせて頂き、各々が想いを込めつつ、集中して取り組んでいました。
「ゆっくりと時間をかけて1つの作品を仕上げるといった経験が久々にできて良かった」「地元で生まれ育ってきて、初めて体験することができた!」
といった声を聞くことができました。
南三陸町に生まれて知らなかったこと、
ボランティアとして南三陸町の子どもたちと接する大学生にとっても貴重な体験となった様子でした。
夜はいりやどに宿泊し、南三陸町の現状や課題、高校魅力化プロジェクトについて伝えたあと、
大学生のみんなが翌日から行う高校でのワークショップの資料作りに取り組みました。
通っている大学のこと、
高校生の時にどんなこと考えていたのか、
今高校生に伝えたいことなど、
どうしたら分かりやすく伝えられるか考え、お互いに相談しながら、
自身の想いを資料に落とし込んでくれました。
2日目。
午前中にリハーサルを行ったあと午後からいよいよ志津川高校です。
1年生を対象にワークショップを行いました。
リハーサルを始める前は「緊張する…」「大丈夫かなぁ」とメンバー同士で話をしていましたが、実際に始めるとこちらの想定以上のパフォーマンスを発揮してくれました!
それぞれの個性や想いが詰まったプレゼンに仕上がっており、高校に向かう直前まで修正を重ねていました。
午後の5・6校時目の時間を活用して、ワークショップを行いました。
希望進路ごとに高校生が小グループに分かれ、大学生が「進学を決めた理由」「今考えている卒業後の進路」「高校生のときに考えていたこと」について話を進めていきました。
2時間という長い時間を頂けた分、大学生もじっくりと自分の想いや価値観を話すことでき、高校生の疑問・不安に向き合うことできました。
ワークショップ中の高校生の反応としては
大学の研究などの専門的な話にも興味のある眼差しを向ける生徒
大学生から等身大の話を聞くことで「気持ちが楽になりました」と笑顔で話す生徒がいました。
「今までは進学にあまり興味はなかったけど進学してみるのも良いかなと思った」
「自分も皆さんのような大学生になりたい」
「大学生っていいな」
といった感想を書いてくれた生徒もいました。
3日目は志津川中学校を訪問しました。
本来、中学生が学校訪問をする代わりに、出張講座としてキッズドア東北から中学2年生対象にワークショップを行いました。
中学生にも共感してもらえるよう
高校入試の体験談や高校生活の話なども盛り込みつつ、
創意工夫を凝らした発表をしてくれました。
話を聞いていた先生方もしきりに頷いてくださっており、
校長先生からもそれぞれの発表に個性があって大変良かったというお言葉を頂けました。
また、例年開催している南三陸町の中学生対象無料学習会「タダゼミ南三陸」への期待感や感謝の言葉を頂きました。
特にこれまで担当してきた大学生は、学習会が果たしてきた役割の大きさや存在意義について再認識できた様子でした。
今回のワークショップを通じて、参加した大学生は町民の方達や文化に触れることで南三陸町への愛着や理解が深められました。
私達スタッフも大学生や子ども達の違う一面を知ることができた3日間となりました。