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夏休み日帰り体験 KIBOTCHA(キボッチャ)へ行こう!(前編)

7月30日(日)仙台学習会に登録している中学生15名で、東松島市の防災体験施設KIBOTCHA(キボッチャ)へ日帰り体験の旅へ出かけました。
KIBOTCHAは2011年東日本大震災で甚大な津波被害を受け廃校となった旧野蒜小学校の校舎を残し、生まれ変わった施設です。

仙台学習会に参加している中学生の中には東日本大震災の未経験者もいるため、防災について自分事ととして学んで欲しいというスタッフの想いもあります。
今回の日帰り体験は、長年仙台学習会をサポートしてくださっているアプライド マテリアルズ ジャパン様のサポートで開催できました。

キッズドア仙台教室に集合してからJRで移動。
仙石線に揺られ仙台駅から約1時間。車窓から見える景色に思わず「海!」という声があがると、間もなく野蒜駅に到着です。
真夏らしい晴天の下、急勾配の階段を下りていくと、お日様マークが目印のKIBOTCHA(キボッチャ)が見えてきました。
中に入ると涼しくて、炎天下で熱を帯びた体が生き返ります。
校舎の中は明るい雰囲気ですが、よく見ると様々な震災記録の資料が展示されていました。

まず、かつて調理室だったという「語り部の部屋」でKIBOTCHA職員の方から施設のこと、震災当時の地域の様子、今ここで働いている理由についてお話しいただきました。
シアタールームへ移動し、東松島の豊かな自然や津波被害の様子を映像で学んだ後、防災に役立つロープワークや担架作り体験をしました。

ロープワークでは避難や救助に役立つ結び方を教わりました。
慣れない手順に戸惑いながらも、生徒同士、協力して真剣に取り組みました。
また毛布と竹だけで担架を作り実際に人を運ぶ体験では持ち上げるタイミングを合わせる大切さを学ぶ貴重な機会となりました。
最後に救命救急のためのAED・心臓マッサージについても解説いただき、防災について深く学ぶことができました。

午前中の防災体験プログラムのあとは、場所を移して昼食になります。
この数年間は行動も制限されていたので、家族以外の仲間や友人同士で屋外でバーベキューを楽しむことが初めての生徒もいました。

KIBOTCHAのバーベキューは火起こし体験から始まります。
虫眼鏡で太陽光を集める方法や火打鎌という金属片をこする方法があることを教わり、今回は火打鎌で火花を散らす体験をしました。
何度か繰り返すと、皆コツをつかむことができました。

バーベキューでは牛乳パックの紙片を着火剤にして、木炭に火を入れました。
一度火が着いても風を送らないとすぐに消えてしまったり、肉を焼くための火加減が難しかったり、
美味しく焼き上げるには様々な工夫が必要でした。

生徒たちは野菜を切る係、肉を焼く係、火に風を送る係、人を団扇で仰ぐ係に自然と分かれ、協力して行う姿が印象的でした。

お昼のバーべーキューを楽しんだあとは、モノ作り体験プログラムになります。
続きは(後編)で様子を書いていきます。